4大会連続ベスト4進出を決めたドイツ。決勝ゴールの裏には、巧みな駆け引きがあった
(写真/赤木真二)
試合序盤から両国代表GKの好セーブが緊張感あふれる雰囲気を助長し、グッと引き締まった試合を演出した。守備時に4-1-4-1と並ぶドイツは、強気に最終ラインを高い位置に設定。それを可能にするGKマヌエル・ノイアー(バイエルン)の守備範囲の広さと、シュートストップ技術はチームメートから絶大な信頼を寄せられている。
それに答えるようにノイアーは、この日もフランスの畳み掛けるような攻撃の前に立ちはだかった。一方でフランス代表GKユーゴ・ロリス(トットナム)も、片足でドイツの決定機を防ぐなど安定したプレーで対抗した。
この拮抗した試合を決めた得点は、前半13分に生まれた。ドイツはゴール前左でFKを獲得。トニ・クロース(バイエルン)が右足でゴールへと向かうボールを送った。すると、これに反応したフンメルスが、頭で合わせてゴールネットを揺らした。
この決勝弾には、ハイレベルな駆け引きが存在した。フンメルスはクロースが助走を切った瞬間から、マークに付いたラファエル・バラン(レアル・マドリード)に体を預けた。そして右手を巧みに使って相手との間に空間をつくり出し、落下点からバランを追い出すことに成功。フンメルスは地面に足を着けた状態で、しっかりと頭でボールの芯を捉えてゴールネットを揺らした。
所属のドルトムントでは守備のリーダーを務める男が、そのワンプレーで母国を4強へと導いた。
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
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