「日本人であることに守られていたら…」 ブラジル挑戦7年目のFW東城が達した境地とは
通訳を一度もつけずに奮闘 痛感させられたコミュニケーション能力の大切さ
サンタカタリーナ州1部、全国選手権4部のインテル・ジ・ラージスにレンタル移籍中のFW東城利哉は、今季ブラジルでプロ生活7年目に突入した。海外でのプレーを重ねたことで選手として何が成長したのか。そして海外で出場機会を得るために何が必要なのか。これまで通訳を一度もつけることなく、自らの力でチームに溶け込もうとしてきた東城が導き出した答えは、コミュニケーション能力を上げることだった。現在、週2回の個人教師をつけ、サッカー用語以外のポルトガル語の習得に励んでいる東城に、海外でのコミュニケーション能力の大切さについて訊いた。
今年からインテル・ジ・ラージスでプレーする25歳の東城。プロ7年目の今年はサッカーだけでなく、これまで以上に、より語学の習得にも高い意識を持って日々を送っているという。
それは試合での出場時間を増やすための手段でもあった。2014年にアヴァイに加入し、15、17年にはブラジル全国選手権1部を舞台に戦ったが、東城は何度もベンチ入りしながらも“サッカー王国”の最高峰リーグのピッチに立つことができなかった。その反省から辿り着いたのが、語学力の必要性だった。
アヴァイ時代にはチームメイトだったスペイン、コロンビア、パラグアイの選手には、ポルトガル語に似ているスペイン語で積極的に話しかけるなど、海外の言葉に対するアレルギーはなかった。出場時間を増やすために必要なことは何か考えた時にたどり着いたのが、コミュニケーション能力の向上だった。