“仮想日本”で臨んできたポーランドを韓国はどう見たか? 「背後を狙うプレーは効果的」
韓国が敵地でポーランドに2-3と惜敗 韓国メディアは攻撃面に一定の評価
韓国代表が3月27日の国際親善試合でポーランド代表に2-3で敗れた。
前半にエースFWロベルト・レバンドフスキとFWカミル・グロシツキに決められて2-0で折り返し劣勢に立たされたが、韓国が後半40分にMFイ・チャンミン、同42分にFWファン・フィチャンのゴールで終盤に2-2に追いついた。だが、同アディショナルタイム2分にMFピオトル・ジエンリスキに決められて万事休す。結果的に韓国にとっては惜敗と言えるが、成果と同時に課題も浮き彫りになった試合だった。
ポーランドは6月開幕のロシア・ワールドカップ(W杯)で日本とグループHで同居。今回の韓国戦を“仮想日本”として臨んでいたが、韓国メディアはそんな相手との一戦をどのように評価し、報じたのだろうか。
経済紙「亜州(アジュ)経済」は、「欧州の壁は依然として高い」と、アジアとのレベル差に大きな開きがあることを指摘しつつも、積極的な動きで相手を翻弄した攻撃には一定の評価を与えていた。
同紙は「相手の守備の後ろのスペースを狙うプレーは効果的だった。ハーフウェーライン付近からロングパスを使い、ソン・フンミンとファン・フィチャンのスピードを生かした攻撃が機能し、中盤での連携が上手くつながりチャンスが作られた。ファン・フィチャンのミドルシュート、パク・チュホのアシストからのファンのゴールは、本戦での光明と言える。総合力では劣るが、90分間にいくつかの得点チャンスを作り出せることは確認ができた」と、ポーランドを相手に一度は追いついた韓国の攻撃に期待を見出している。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。