【データ分析】W杯初戦で激突のコロンビア 3月の2試合で見えた「攻略への10のポイント」
高精度ロングパスとサイドアタックに警戒
【Point 3】75%以上の空中戦勝率を誇る堅固な守備陣
フランス戦ではDFジェリー・ミナ(バルセロナ)とDFダビンソン・サンチェス(トットナム)、オーストラリア戦ではDFクリスティアン・サパタ(ACミラン)とDFオスカル・ムリージョ(パチューカ)が先発したが、ミナ以外は75%以上の空中戦勝率を誇る。両センターバックとも攻撃時に相手ゴール前へ赴かずに自陣エリアを保っている点も一つの特徴と言える。
【Point 4】ハメスを生かすための中盤の人選
ハメスを攻撃面で生かしきるため、フランス戦ではボール奪取能力の高いMFアベル・アギラール(デポルティーボ・カリ)を隣に配置し、奪取後即パスを供給していた。またオーストラリア戦では、MFマテウス・ウリベ(クラブ・アメリカ)を中央に配置してボールの受け手とするなど、選手の特徴を掴んだうえで互いの武器が被らない戦術補完を行っていた。
【Point 5】サイドに依存しやすい攻撃性
中央は堅固な守備陣で固めつつ、両サイドから攻撃を仕掛けてくるケースが2試合ともに見受けられ、フランス戦ではサイドアタック率が83.8%(左31回、中央11回、右26回)、オーストラリア戦では84.5%(左40回、中央13回、右31回)と高い割合を示している。
特に、ハメスが中央からサイドに流れて起点となるケースや、サイドアタッカーがスペースを突いた後に、ファルカオやハメスがエリア内に侵入してくるケースが大半となっている。オーストラリア戦におけるペナルティーエリアへのパス数が顕著であり、左サイドバックのDFホアン・モヒカ(ジローナ)とハメスがともに7本中5本を成功させていることからも窺える。
【Point 6】高精度ロングパスも大きな武器
ドリブル突破やポゼッション以上に、前方へのフィードやサイドチェンジの成功数が多い。フランスの22回中14回の成功に対し、コロンビアは27回中23回と実に85.2%のロングパスを成功させている。
オーストラリア戦ではシステム変更に伴い、キーパスの成功率を高めているが、オーストラリアが5本中1本しか通せなかったのに対し、コロンビアが25本中13本を通している点からも、キック精度の高さが窺える。
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