名手ピルロ、ミランへの特別な思いを告白 「永遠にこのユニフォームに感謝し続ける」
ユベントスは「リベンジのチャンスをもらった場所」
ピルロが「全てを勝ち獲った」という言葉を残した通り、ミラン時代にはリーグ優勝(2003-04、10-11)、国内カップ戦(02-03)、UEFAチャンピオンズリーグ(02-03、06-07)、FIFAクラブワールドカップ(2007)で優勝。さらに、イタリア代表として2006年のドイツ・ワールドカップ(W杯)も制している。
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しかし、ピルロは2010年の南アフリカW杯を負傷明けで迎えて満足なプレーができず、グループリーグ敗退という失意を味わった。2010-11シーズンは負傷を抱え、復帰した時にはピルロがいない状態を当たり前とするシステムと戦術が完成してしまっていた。その後、ミランでのプレーに区切りをつけ、契約延長を拒否。ミランでの10年間に終わりを告げた。
そのピルロにオファーを出したのが、名門ユベントスだった。当時を振り返り、ピルロはこう語る。
「ミランでの10年間を終え、僕には刺激が必要だったんだ。ユベントスは、僕にとってはリベンジのチャンスをもらった場所だね。非常にデリケートな時期を過ごした後、洗練されたクラブ組織と勝利への飽くなき欲求を持つクラブに来たんだ」
ピルロはユベントスで4シーズンに渡ってプレーし、その間リーグ4連覇という偉業を成し遂げた。2012年から14年まで3年連続でセリエAの最優秀選手賞も受賞。その後、米MLS(メジャーリーグサッカー)で2年を過ごし、17年に現役引退を表明した。
ピルロの現役時代を思い出す際、その体にまとっているユニフォームは赤黒のミランか、白黒のユベントスか。円熟味を増したキャリアの晩年に、敬意を込めて“マエストロ”と呼ばれた稀代のプレーメーカーにとって、国内の名門クラブでのプレーは心に深く刻まれている。
(FOOTBALL ZONE編集部)