4カ国語を操るU-21日本代表GK 「見る目が厳しい」欧州で磨く“守護神のメンタル”

チームではフランス語、英語、スペイン語を駆使してコミュニケーションを図っているという【写真:SCEP】
チームではフランス語、英語、スペイン語を駆使してコミュニケーションを図っているという【写真:SCEP】

欧州で再認識「サッカーは“話すスポーツ”」

 父親がフランス人で、小学校は日本でインターナショナルスクールに通っていたこともあってフランス語には不自由しなかった。それは最初にロリアン移籍を選ぶ理由になった。英語も習得し、今では「聞いて、話しながら覚えた」というスペイン語も駆使して、ピッチ上では3カ国語を使って指示を出している。

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 GKは一瞬でも判断が遅れれば失点に直結するポジションだ。それだけに味方選手とのコミュニケーションは欠かせず、言葉一つでミスを招くようでは争いを勝ち抜くことはできない。4カ国語を話すマルチリンガルであることは彼の大きな強みであると同時に、欧州でプレーする上では必須の能力だった。

「スペイン語を話せなかったら通用していなかったですね」

 はっきりとした口調でそういった。「言葉は大事ですよ。サッカーは“話すスポーツ”だと思っていますから」。言葉の一つひとつには実感が込もった。

 異国の地での慣れない環境、言葉の壁、熾烈な競争……。適応しなければならない様々な現実があることを知りながらも、山口は19歳という伸び盛りの時期に大きなチャレンジを決断した。見据える先には、大きな目標がある。

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