「自分が中心になる」 なでしこJのニューヒロイン長谷川唯が描く“世界への道”
「自分が中心となってチームを勝たせられる選手に…」
――なでしこジャパンは2011年のドイツ女子W杯で初優勝を果たしています。当時はその光景をどのように見ていましたか?
「当時中学2年生くらいで、朝が早かったという思い出があります(笑)。当時は、自分がその舞台に立つというイメージはまだできていなかったんですけど、小さい頃からワールドカップとオリンピックを目指していたので、テレビで優勝の瞬間を見れたことはすごく幸せだったなと今改めて感じます。あれがあったからこそ、自分もできるんだというイメージも沸いたし、そこに行きたいという気持ちがもっと強くなりました」。
――当時、憧れだった選手、参考にしている選手はいますか?
「あの時は(阪口)夢穂さんを強く意識していたわけではなかったんですけど、ベレーザに上がって一緒にやってみると、他の人には伝わらない凄さがありました。自分とタイプが少し違うなかでも共通している部分があって、視野の広さ、パスセンスの良さは勉強になることが多いです。練習からそれを体感できているのは大きなプラスだと思っています」
――最後に、W杯と2020年に控える東京五輪への思いを訊かせてください。
「まずは、ワールドカップ、オリンピックまで怪我なく辿り着くこと。最大限の力を発揮できる準備をしていきたいし、自分が中心となってチームを勝たせられる選手に成長していたいなと。ワールドカップはサッカーのためにある大会で、そこで優勝したいと昔から思っていました。一方で、オリンピックはいろんな種目があるなかの一つですけど、東京で行われる2020年大会は、世間的にも個人的にも一番大事というか、結果を出さないといけない。自分にとって、家族やベレーザで教えてもらった指導者の方に恩返しができる良い舞台だと思うので、しっかり良いプレーをしてみんなに見てもらいたいです」
[PROFILE]
長谷川唯(はせがわ・ゆい)
1997年1月29日生まれ、宮城県出身。日テレ・ベレーザ所属。豊富な運動量と抜群のテクニックを誇るなでしこジャパンのニューヒロイン候補。2014年にはU-17ワールドカップでは日本の初優勝に貢献し、17年3月のアルガルベカップでA代表デビューを果たした。日本代表通算17試合3得点。
(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)