「勝てなきゃいる意味がない」 最年少MF三竿健斗、代表2戦目で見出した“生き残る道”
後半アディショナルタイムに中島の劇的同点弾を演出「心理的にそんなに焦りはなかった」
後半途中から中島と一緒に投入された三竿はキャプテンのMF長谷部誠に代わり、MF山口蛍と中盤のバランスを取りながらボールを奪う役割を求められた。初めは積極的にボールを奪いに行ったが、かわされたところからドリブルで破られ、DF槙野智章とDF昌子源のCBコンビやDF長友佑都に救われるシーンがあった。
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「ドリブルのリズムはぜんぜん違いますし、そこにしっかりアプローチして止まって対応するようにして、途中から慣れてきた。全体的に時間帯もありますけど、スペースが空いてきてカウンター気味に相手が攻めてくることが多くて、そこで前から行ってしまうと数的不利になってしまうので、引き込んでから1対1に持っていってみんなと距離を近くというのは意識していました」
縦を切りながらアプローチする守り方に切り替えたことで危険なプレーを防ぐことに成功。ただ、右サイドへの展開など起点になるシーンもあったが、効果的なパスで攻撃のリズムを作ることができず、「もっと自分が受けて捌くというのを積極的にやりたい」と反省する。
デビュー戦でいきなり失点の原因になるミスをするなど、ほろ苦い経験をした昨年12月のE-1選手権の韓国戦を考えれば、A代表2試合目としては十分に成長を感じさせるパフォーマンスだった。しかし、本大会まで3カ月を切り、5月のメンバー発表はすぐそこに迫っている。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。