「日本代表は少し怪我が多い」とハリル嘆き節 W杯への“計算”を狂わす苦しい現状
国内組を襲うW杯前の過密日程、候補選手が抱えるジレンマ
少し範囲を広げれば、今回に復帰を果たしたDF森重真人(FC東京)も大きな負傷からの復帰直後であり、ラージリストには名前を連ねているであろうFW齋藤学(川崎)も長期離脱中だ。
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最終的にハリル監督は「まだまだ最終的にリストは決まっていない。これから怪我の状況もあるし、本大会に出場する監督さんは皆同じだろう。ただ、日本代表は少し怪我が多いと思う」と語るに至った。
ハリル監督が今回、名前を挙げた以外にも、DF吉田麻也(サウサンプトン)もまた今回の代表活動には怪我により参加できない。ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の最中にも、MF長谷部誠(フランクフルト)が負傷で離脱した。長谷部に関しては試合中の全力プレーによる不幸な接触だったが、そうした怪我人の多さはハリル監督の計算を狂わせ続けてきたのだろう。
今年は言うまでもなくW杯イヤーだが、AFCチャンピオンズリーグに参加しているチームだけでなく、ルヴァン杯に出場するチームを含めて春先から過密日程を戦っている。この代表活動期間を終えると、ルヴァン杯の参加チームは4月1日から5月19日まで、全ての週末とミッドウィークに公式戦を戦うことになる。ACL組もグループステージを突破すれば同じ状況を迎えることになる。年間日程を消化するためのやむを得ない措置とはいえ、ハリル監督の懸念する怪我人が増える条件は整いすぎている。
選手たちにとっても、W杯に最高のコンディションで臨みたいという思いは強いはずだ。その一方で、継続的に出場してアピールをしなければ、そもそも最終メンバーに入れない可能性が高まる。監督、選手ともにジレンマがあると言えるのかもしれない。
果たして、ハリル監督と代表候補選手たちは最終メンバー決定までの約2カ月半でどれだけ怪我をせずに過ごしていけるのか。それは、日本代表がロシアの地で活躍できるかにおいて、根本的な部分にあると言えるはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)