「弱気な選手が何人か見えた」 ACL敗退危機の川崎DF、敵地での消極的な戦いに悔い
極めて厳しい状況に「自分たちで苦しくしてしまった」
そして、その瞬間は最後に訪れた。後半ロスタイム、ペナルティーエリア内でのパス交換から最後はコスタ・バーバルーゼスに決められて失点。1点を巡る激闘の均衡が破れ、これが決勝点となった。
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中2日でのアウェー遠征という苦しい状況下で、川崎は最後まで勝利を目指したが、奮闘空しく3敗目を喫した。決勝トーナメントに進出するためには、残りの2試合で2連勝した上で、なおかつ第5節の蔚山現代(韓国)とメルボルンの一戦がドロー、第6節で上海上港(中国)がメルボルンに勝利することが条件となる。状況は極めて難しいが、可能性がゼロになるまで戦い続けたいと主将の小林悠は語っている。
「自分たちで苦しくしてしまったと思うし、今振り返ってもやっぱり勝ち点を落とした試合が多かった。本当に厳しい状況ですけど、しっかり前を向いてやるしかないと思う」
次節は4月4日、川崎は上海上港のホームに乗り込む。逆転突破という奇跡を起こすには2連勝が絶対条件。勝負の一戦に向けて、Jリーグ王者は静かに準備を進めていく。
林 遼平
はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。