INAC新キャプテン中島、「向いていない」と自己分析する大役を引き受けた理由は?
一度は断りの意思を表明するも、中心選手としての自覚が主将就任へと導く
INAC神戸レオネッサの新キャプテンに就任したなでしこジャパン(サッカー日本女子代表)MF中島依美は、“チームの顔”として12日のプレナスなでしこリーグ・プレナスチャレンジリーグ開幕記者会見に登壇。自分なりのリーダー像とともに、2013年以来となる優勝を目指すことを誓った。
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鈴木俊新監督が今季のキャプテンに指名したのは、2014、16、17年と大役を務めたFW髙瀬愛実ではなく、同期間で副キャプテンだった同世代の中島だった。打診に対してすぐに返事をしたのか問えば、「いえ、嫌ですと言いました」と明かし、「自分はキャプテンに向いていない」と苦笑する。過去に元なでしこジャパンのFW大野忍(現ノジマステラ神奈川相模原)やFW川澄奈穂美(現シアトル・レイン)も担った役割を引き受けたのは、今季節目の10年目を迎えるとともに、中心選手としての自覚がより強まったからだ。
「メグ(髙瀬)は3年間やってくれましたし、自分と比べたらメグの方がキャプテンぽい。絶対に嫌だと思っていました。でも、チーム(所属年数)も長いので。やるからには、自分なりにしっかりとチームを引っ張ってやっていきたいなと」
オフには大野、MF田中明日菜(現・慶州韓国水力原子力)と二人の実力者が退団。韓国代表MFイ・ミナ(←現代製鉄レッドエンジェルズW.F.C)、DF羽座妃粋(←日本体育大)、DF牛島理子(←日ノ本学園高)を迎えてチームは若返った。中島は年下の選手と密にコミュニケーションを取って「良い雰囲気」を作るイメージを膨らませつつ、優勝への思いを口にする。
「目標はやっぱりリーグ優勝。(なでしこジャパンで)アルガルベカップで強豪国と対戦して、自分の通用する部分が見えた反面、足りない部分もたくさんあった。それを練習で突き詰めながら一戦一戦勝利にこだわって、良い順位に行けるように頑張りたいです」
今や女子サッカー界を代表する選手となった中島が、キャプテンを経験してさらなる飛躍を遂げた時、INACとなでしこジャパンにはきっと明るい未来が待っているに違いない。
(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)