レアルの”勝負師”ジダンが仕掛けた序盤の罠 ”サンドバッグ”に殴られたPSGの誤算
「しょっぱい」試合内容だったCL16強の大一番 レアルの策が功を奏す
UEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦、パリ・サンジェルマン(PSG)対レアル・マドリードの第2戦(1-2)は、やや「しょっぱい」試合内容だった。「低調だった」という意味ではなく、盛り上がりの少ない試合展開になったが、それはレアルが仕向けたものだった。
ホームでの第1戦に3-1で勝利しているレアルは、敵地での第2戦で無理をする理由がない。第1戦はPSGにも勝機があり、パルク・デ・プランスでの2-0はありえないスコアではなかった。さらにMFルカ・モドリッチ、MFトニ・クロース、DFマルセロのコンディションが十分ではない状況。レアルが守備を重視して、第2戦を“塩漬け”にすることは十分に予想できた。
レアルの先発メンバーにも慎重さがうかがえる。モドリッチ、クロースをベンチに置き、中盤はFWルーカス・バスケス、MFカゼミーロ、MFマテオ・コバチッチ、MFマルコ・アセンシオの横並びにして、4-4-2のブロックを組んでいる。守備固めなら4-5-1でも良さそうなものだが、FWクリスティアーノ・ロナウドが1トップを嫌うのと、モドリッチ、クロースが万全でない事情が影響したものと思われる。
ただ、予想外だったのはキックオフからしばらくは前線からプレスをかけ、ディフェンスラインも高い位置に押し上げていたことだ。そして、これは非常に良い作戦だった
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