マンチェスター・ユナイテッドの攻守の要である、イングランド代表MFマイケル・キャリックが今季絶望となることが発覚した。クラブの公式番組「MUTV」でルイス・ファン・ハール監督が語った。 2年ぶりの来季のUEFAチャンピオンズリーグを目指す、赤い悪魔にとっては悲報だ。9日の敵地クリスタル・パレス戦を控えるファン・ハール監督は痛恨の離脱を明らかにした。 「キャリックは出場できない。我々が考えていたよりも重傷だった。我々はすべての手段を尽くしたが、来季について考えなければいけない。彼は今季プレーすべきではない。彼にと っても来季に照準を定めた方がいい。開幕に万全を期すためだ」 キャリックは4-2で大勝した4月12日のマンチェスター・シティとのダービー戦の終盤にふくらはぎを故障。そこから3試合を欠場しているが、チームは2001年以来となるリーグ戦3連敗を喫している。優れたカバーリング能力に加え、前線への効果的なパス供給力、高いフットボールIQを誇る、キャリック不在がユナイテッドの勝率低下に直結している。 「あらゆる数値を見ても、彼がどれだけ重要な存在か明確だ。なぜなら、我々には右利きのボランチが彼しかいない。だから、シーズン中から常に言っているが、私の選択肢はバランスが取れていない。これは次の移籍期間の課題としておきたい」 昨夏の移籍市場で270億円の補強費を つぎ込み、ワールドクラスの名手をかき集めたファン・ハール監督はキャリック不在を嘆きながらも、戦力の不均衡に不満をぶちまけた。そして、今季終了後、PSVのオランダ代表FWメンフィス・デパイに続き、右利きのボランチを補強する方針も明らかにしている。 残り3試合で5位リバプールとの勝ち点差は4。移籍市場が開く前にキャリック不在時に勝てない現実を乗り越えなければ、ユナイテッドはCL出場権を再び失いかねない。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images