川崎に「負ける気はしなかった」 “湘南旋風”再現へ、J1王者から得た勝ち点1の意味

敵地での“神奈川ダービー”に挑み1-1ドロー、選手が手にした確かな手応え

 価値ある勝ち点1だった。今季J1復帰を果たした湘南ベルマーレは2日、敵地で川崎フロンターレとの神奈川ダービーに挑み1-1のドロー決着。J1王者の川崎に先手を奪われながら、同点に追いつくだけでなく、あわや逆転という場面まで作り出した戦いぶりに、チームは確かな手応えをつかんだ。

 前半は川崎の試合だった。前半途中から細かいパスワークでプレスをいなされ始めると、流れは完全にホームチームへと移行。長い時間、相手に押し込まれている状況を考えれば、湘南が苦しい展開を強いられているように映るのも無理はなかった。

 ただ、サイドを奔走していたMF岡本拓也の見解は違った。

「ある程度、プレスが外されてしまうのは何回かあると思っていたので、しっかり後ろをコンパクトにして、ゴール前で跳ね返すというのは全員で意識してやれたと思っている。やる前から負ける気はしなかったし、湘南がどれくらいできるのかと周りの人は思っていたかもしれないけど、これくらいはできると思っていた」

 前後半を含めて、川崎に許した決定機はそこまで多くない。チャンスこそ構築されていたが、バイタルエリアの前で跳ね返す機会が多く、ピンチも体を投げ出してブロックした。そうした相手の良い時間帯に簡単に失点を許さない粘り強さが、結果的に勝ち点1へとつながっている。そして、そこに昨季のJ2で湘南が積み上げてきた成長がある。

 

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