横浜FMはマンCになれるのか? J1開幕戦で披露した「偽サイドバック」の新たな挑戦

予想以上に本家に“寄せた”戦術 サイドバックが絞って中盤を支配

 おっ、本当にやってるんだ……。

 横浜F・マリノスが株主シティ・フットボール・グループの意向により、プレミアリーグの強豪マンチェスター・シティと同種のサッカーを志向しているらしいという話は聞いていたが、ここまで寄せているとは思わなかった。25日に行われたJ1リーグ開幕戦でヤンマースタジアム長居に乗り込みセレッソ大阪と対戦した横浜FMは、いわゆる「偽サイドバック」を使っていた。

「(横浜FMは)独特で、正直我々も戸惑いがあった」(ユン・ジョンファン監督)

 横浜FMのサイドバックである松原健と山中亮輔は、タッチライン際ではなく中央から攻撃していた。ジョゼップ・グアルディオラ監督がシティで用いている戦術そのままなのだが、C大阪は予想していなかったのか全く無防備に構えていた。

(図1)

 

 図を参照してもらえば簡単な話なのだが、フィールドを縦に5つに分けた時、C大阪の4-4-2では中盤のレーンを埋めきれない(図1参照)。そのため、横浜FMのサイドバックが中央に入ってくるとパスワークを制御できなかった(図2参照)。

(図2)

 

 結局のところC大阪は後手を踏み、サイドハーフが絞って対応すれば横浜FMのウイングへのパスコースが開いてしまうという具合(図3参照)。中へ入った横浜FMのサイドバックはそのままインサイドハーフとして攻撃に加わり、山中は前半17分に先制のミドルシュートを決めている。山中のようにMFとしての能力もあるサイドバックなら、この役割は気持ち良くこなせるはずだ。

(図3)

 

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