「もしJリーグでも勝てなかったら…」 3連敗スタートの川崎が振り払った“王者の重圧”

「何がなんでも勝つことが大事だったので…」

 勝敗を大きく左右したポイントを挙げれば、やはり昨季の戦いのベースとなった“我慢強いサッカー”を徹底できたところに尽きるだろう。相手のペースの時にはしっかりと体を張って耐え、チャンスと見れば攻撃に打って出る。そのメリハリが攻守に効いていた。守備の要である谷口は「すべてがパーフェクトではなかった」と認めながらも、攻守の出来に手応えを感じている。

「今日は入りからみんなが強気にいけていたし、統一感を持ってハードワークしながら戦えていた。去年、勝っていた時のことを思い出した感じはあるし、本当に今日は何がなんでも勝つことが大事だったので、失点をゼロで抑えることができて良かった」

 攻守に自分たちの形を思い出し、快勝スタートでリーグ戦首位発進を切った“王者”川崎。主将の小林は「本当に勝つことは大変だなと思ったし、その分、勝つことの喜びというか、サポーターと一緒に喜べて、勝つことの素晴らしさを実感した」と語り、「次もしっかり勝ちたい」と3月2日のホーム開幕戦、湘南ベルマーレ戦での連勝を誓っていた。

【了】

林 遼平●文 text by Ryohei Hayashi

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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