王者の運命、節目の記録、古巣対決… 2018シーズンJ1開幕節9試合の見どころは?
新監督、オリジナル10激突など見どころ満載
翌24日の土曜日には、4カードが組まれている。
なかでも注目は、FC東京と浦和の一戦だろう。FC東京は長谷川健太新監督を迎え、規律あるチーム作りが進む。そして、昨季トップチームデビューを果たした16歳のFW久保建英が今季初戦で登場するだろうか。対する浦和は、FC東京戦で2014年から公式戦10戦9勝1分と抜群の相性を誇る。今季から主将となった10番のMF柏木陽介を中心に、攻撃的なサッカーで圧倒するスタイルを示したいところだ。
サンフレッチェ広島とコンサドーレ札幌の一戦も興味深い。札幌には今季から広島と浦和で指揮を執ってきたミハイロ・ペトロヴィッチ監督が就任し、いきなりの古巣対決になる。超攻撃的な“ミシャ・サッカー”はどれだけ仕上がっているのか。また、広島は城福浩新監督を迎え、残留争いに巻き込まれた昨季からの復権を狙う。前線に加入したタイ代表FWティーラシンの実力もまた、注目ポイントの一つになりそうだ。
また、ガンバ大阪と名古屋グランパスによる“オリジナル10”対決も楽しみな一戦だ。昨季J2で風間八宏監督の攻撃的なスタイルを1年間積み上げてきた名古屋。前線に元ブラジル代表FWジョーが加入し、より得点力のあるチームを目指している。一方でG大阪はレヴィー・クルピ監督が就任し、3ボランチの新システムに着手。日本代表MF井手口陽介が去った穴を、浦和から加入したMF矢島慎也がどれだけ埋められるのかも、今季を占う鍵になる。
もう1カードは、奇しくも湘南ベルマーレとV・ファーレン長崎による“昇格組対決”となった。J1での経験を持つ湘南に対し、初昇格の長崎がJ2で見せたような躍動感のあるサッカーを緊張感に包まれる開幕戦で表現できるかは勝負の分かれ目だ。互いに、まずは残留圏内にしっかりと足場を固めたい立場だけに、この一戦で勝ち点3を得られるかどうかは前半戦の勢いに直結する。34分の1試合では済まされない価値を持つカードになると言えるだろう。