“J王者”川崎がACL2連敗で崖っぷち… 蔚山現代に敵地で1-2敗戦、痛恨の公式戦3連敗
終盤にFW知念が1点を返すも敗戦 ゼロックス杯から未勝利が続く
昨季Jリーグ王者の川崎フロンターレが、2連敗スタートで崖っぷちに追い込まれた。20日にAFCチャンピオンズリーグ第2節、敵地の蔚山現代(韓国)戦に臨んだ川崎は1-2で敗戦し、初戦のホーム上海上港(中国)戦から連敗となった。
川崎はMF中村憲剛が遠征に帯同せず、MF大久保嘉人をトップ下に据えてスタートした。試合開始当初こそホームの蔚山の攻勢を受けたが、次第にボール支配率を高めていく展開になった。
しかし川崎は、ボールを支配しながらなかなかペナルティーエリア内に効果的なボールを供給できない。蔚山の攻撃は前線の元日本代表FW豊田陽平(サガン鳥栖から期限付き移籍)を両サイドからのボールで生かすシンプルなものだったが、あわやというシーンも作られ、DF奈良竜樹とDF谷口彰悟は必死の対応になった。
川崎にとって前半最大のチャンスは29分、右サイド45度の位置からMF家長昭博が得意の左足で巻き込むコントロールショットを放ったが、ファーサイドのゴールポストを直撃して得点とはならず。逆に同42分、左サイドでボールをキープされると攻撃参加したMFジョン・ジェヨンに狙いすましたミドルシュートを決められ、0-1のビハインドでハーフタイムを迎えた。
後半もボールを持ちながら攻めあぐねる川崎は21分、最終ラインからのビルドアップにミスが出て、相手FWファン・イルスが右45度からGKと1対1になる大ピンチになった。これはGKチョン・ソンリョンが体に当てて止めたものの、こぼれ球をつながれると最後はMFイ・ヨンジェにミドルシュートを決められて2失点目。厳しい状況に追い込まれた。
川崎は同26分に大久保を下げてFW知念慶を投入し、明確な2トップにして反撃を試みた。そして、中央のエリアに人数をかけて守る蔚山に対し同40分、途中出場のMF登里享平が左サイドからシンプルなクロスを入れると、知念が頭で押し込んで1点を返した。しかし、なんとか同点まで持ち込みたい川崎だったが、反撃もここまで。敵地で1-2の敗戦となり、ACL2連敗スタートとなった。
昨季Jリーグを制し、ACLも準々決勝まで進出していた川崎だったが、今季は10日のゼロックス杯でセレッソ大阪に敗れたところから公式戦3連敗。厳しい結果が続くシーズン序盤戦となっている。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images