レフティー“新10番”、湘南での第2章へ 4年後を見据えた「理想のボランチ像」とは?
「責任を伴う」10番を新たに背負うMF秋野 「プレーを変える必要はない」と自然体
湘南ベルマーレは今季、2年ぶりにJ1の舞台に戻ってきた。クラブ史上最長となる7年目の指揮を執る曺貴裁監督は、「ALIVE」というチームスローガンの下、「今まで届かなかった景色を見たい」と過去最高の成績(曺体制下では2015年の年間8位、勝ち点48)を目標に掲げる。そのキーマンの一人が、新たに10番を背負うMF秋野央樹だろう。「背番号は気にしていない」と話す一方で、23歳のレフティーは“理想のボランチ像”について語った。
秋野は昨季、9歳の時から13年間過ごしてきた柏レイソルを離れ、湘南への移籍を決断した。慣れ親しんだクラブを離れ、J1からJ2にカテゴリーを落としてまでチャレンジを選んだのは、何よりも成長のためだった。この1年で持ち前のキック精度と視野の広さに加え、“湘南スタイル”の中で球際の強さや運動量も磨かれ、キャリアハイとなる38試合4得点4アシストを記録。クラブのJ1昇格に大きく貢献し、期限付き移籍の期間を延長して2年目のシーズンを迎えるが、トップカテゴリーで結果を残してこその昨季だと話す。
「去年はJ2でしたけど、湘南サポーターの方からも認めてもらったと思います。でも、それを次はJ1の舞台でやらないとなんの意味もない。カテゴリーが一つ上がっても同じように、いや、それ以上のプレーを見せないと」
今季からプロでは初めて10番を背負う。周囲の見方が変わること、サポーターから期待されていることは言うまでもなく、秋野本人も「責任を伴う番号」だと評する。しかしその反面、「特に背番号は気にしていない」と苦笑いを浮かべる。その真意は「10番はトップ下にいて決定的なパスを出すイメージがあるけど、背番号が変わったからといってプレーを変える必要はない」からだ。