次なる一手はお風呂!? Jリーグの“常勝軍団”鹿島が仕掛ける「スタジアムビジネス」
スタジアム内にルフロ施設を建設へ
迎えた18年、「鹿島×ルフロ」の歩みはさらに加速していく。カシマスタジアム内にはルフロを体験できる温浴施設の建設計画が、すでに進行しているという。
20年東京オリンピックの会場にも指定されているこのスタジアムに、「個室のラウンジがついたVIPや選手が使うスペースと、一般のお客さん向けの二つを設けていきたい」と語るのは、ルフロの代表取締役である三田直樹氏だ。夢は大きく膨らむ。
三田氏は「アントラーズさんとともに“スポーツ湯治”のブランドを確立し、スタジアム運営やスポーツコンディショニングの成功事例として他のチームや競技へも普及させていきたい」と、今後のビジョンを語っている。「僕らはアントラーズさんのおかげで陽の目を当てていただいたという思いがあるので、しっかりと貢献していきたいです」と、全力のサポートも誓った。
さらに、ルフロの“アスリートブランド”展開にも着手している。選手のリハビリやコンディショニングに使う用途で、一般向けのものよりも温泉成分の濃度が高いバスサプリを提供する。
これを“アントラーズブランド”とあえて限定しないのも、鹿島だからこその意味がある。鹿島はユニフォームのメインスポンサーでる「LIXIL(リクシル)」をはじめ、多くの企業と長期に渡る良好な関係を続けている。
鈴木氏は提携する企業には単なるスポンサーという関係で終わらず、“パートナー”として横のつながりを持ってほしいと話す。新たにアントラーズファミリーの一員となったルフロが、小さな枠組みに収まるのではなく、「B to B(Business to Business)」のつながりで裾野を大きく広げていけるような関係を築いていくための考えだ。
事実として、三田氏は「ゴルフやプロ野球といったところからの問い合わせもくるようになりました」と、他競技からの関心が高まったとその影響力を明かしている。