セントラルコーストMFが決めたFK弾が話題　壁に入った味方がしゃがみ、頭上を通す

　相手陣内ペナルティーエリア付近で獲得した直接フリーキックは、攻撃側にとって大きな得点チャンスとなる。これまで世界中で多くの選手がキック技術を磨くのと同時に、ゴールを決めるために様々なアイデアを駆使してきた。現地時間17日に行われたオーストラリアのAリーグ第20節アデレード・ユナイテッド対セントラルコースト・マリナーズの一戦でも、そんな華麗なFKによるゴールが生まれ、「恐るべし」「偉大な瞬間」と称賛を集めている。

　2-2のドローに終わったこの一戦で、絶妙な“トリックFK”が生まれたのは開始早々の前半7分だった。ゴール正面やや左、約20メートルの位置で直接FKのチャンスを得ると、キッカーはMFアンドリュー・ホール。ペナルティーエリア内に相手選手が壁を作るなか、ボールとファーポストを結ぶライン上、キッカーから見て壁の右端にチームメイト3人が立っていた。

　そしてホールが助走に入りキックした瞬間、3人のチームメイトは一斉にしゃがみ込む。ライナー性の低い弾道となったシュートは、しゃがみ込んだ味方の頭上をギリギリで越えていき、ワンバウンドしてゴール右隅へ。相手GKは逆方向に一度ステップを踏んでいたため、不意を突かれた一撃に反応できず、ボールの行方をただ眺めることしかできなかった。失点後には顔を両手で覆って悔やんだ。

　アデレード側の壁の作り方にやや甘さがあったとはいえ、相手を欺いた見事な一撃に、セントラルコースト・マリナーズの公式ツイッターは「なんてゴール、なんてセットプレーだ！」と速報。Aリーグ公式インスタグラムはゴール動画を投稿し、コメント欄には「恐るべし」「偉大なキック」「アンドリュー・ホールの素晴らしいゴールは、今年のマリナーズの戦いの中での偉大な瞬間」と称賛の声が集まっていた。

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フットボールゾーンウェブ編集部●文　text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images