湘南MF梅崎司、新天地で掲げる“ノルマ”と“野心” 「このままじゃ終わりたくない」
攻撃のアクセント役として二桁得点が指標
平均年齢25.25歳と若いチームにあって、23日に31歳となる梅崎は日本人選手では2番目に年長。J1通算247試合出場はチームトップを誇る。新加入ながら副キャプテンを任されるなどリーダーシップも求められるが、一番はやはり攻撃面だろう。
「チームの戦い方をインプットしようと常に考えているし、合流してすぐに自分の役割を実践できるかがすごく大事。やはり、シャドーでプレーしたいですね。攻撃の追求が自分のやりたいことであって、僕の強みなので。この数年は出し切れずにいた部分があったし、今回湘南に来てそこを発揮しないと意味がないと思っています」
曺監督も「前に仕掛けていける選手」と評し、「持っているモノを全部出してもらえれば」と攻撃面に期待を懸ける。指揮官の言葉を聞いていたかのように、梅崎も「裏への飛び出しやバイタルで受けての仕掛け、アクセントをつける形でチームに良い影響をもたらさないといけない」と呼応。「二桁ゴール」をひとつの指標に掲げる。
プロ14年目、30歳を超えていわゆるベテランと言われる域に達してきた。しかし、決して現状維持に努めるのではなく、チームとともに成長していきたいと語る梅崎。その思いは、攻守とも常に“生きた状態”でプレーに関わり、見ている人に「温度」が伝わるサッカーを展開していきたいと掲げられた「ALIVE」というスローガンとまさにシンクロしている。
「今年は本当に大事な年になると思います。このままじゃ終わりたくない。自分の底上げをして、攻撃面で自分のやりたいことを表現できれば、自ずと数字はついてくる。結果にもこだわるために湘南へ来たので、残留争いなんて考えていないし、チームとともに上昇して、今まで見たことがない景色をみんなで共有したいですね」
身長169センチ、背番号7を背負う男は新たな船出の時に心を躍らせている。
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小田智史●文 text by Tomofumi Oda(Football ZONE web編集部)
フットボールゾーンウェブ編集部●写真 photo by Football ZONE web