湘南MF梅崎司、新天地で掲げる“ノルマ”と“野心” 「このままじゃ終わりたくない」
自分の殻を破るべく移籍を決断 「ハイ・インテンシティーは足りないなと感じていた」
「ウチにあまりいないタイプ。チームに色をつけていってほしい」
クラブ史上最長となる7年目の指揮を執るJ1湘南ベルマーレの曺貴裁監督がそう期待を寄せるのが、浦和レッズから加入したMF梅崎司だ。
2008年に大分トリニータから浦和へ移籍し、日本を代表するビッグクラブで10年間を過ごした。しかし一方で、2016年8月のルヴァンカップ準決勝第1戦(神戸戦)で左膝前十字靭帯を損傷し、全治6カ月の重傷。昨年12月のFIFAクラブワールドカップ5位決定戦(ウィダード・カサブランカ戦)でも足を痛めて担架で運ばれるなど、過去2年は故障に苦しんできた。持ち前のドリブルや裏への抜け出しを発揮できず、もどかしい日々。だからこそ、ハードな練習、そして走力と球際の強さで知られる湘南への移籍を決断したという。自分の殻を破り、成長するために――。
「(湘南の)情報は入れていたつもりですけど、正直驚いた部分はあります。練習から細部までハイ・インテンシティーが求められる。そこは僕の中で課題というか、今足りないなと昨年感じていた部分だったので、強くなれれば、技術面でも、戦術面でも大きなアドバンテージになるなと。だからこそ、このチームを選びました」
元浦和で昨季まで湘南に所属していたDF坪井慶介(現レノファ山口)、2015年まで湘南の“若大将”として君臨したDF遠藤航(現浦和)からは、移籍で悩んでいる時期に話を聞いていたとはいえ、トレーニングの厳しさは想像以上だった。その分、昨年末の故障の影響で別メニュー調整が続いたなかでも、頭の中でハードワークが信条の“湘南スタイル”のイメージを膨らませていたという。「自分がへばっていたらダメだと思うし、キツい時に声をかけて盛り上げられるぐらいの選手でないとダメ」と、自らにハードルを課す。