東欧セルビアでEL出場権を狙う日本人DF J未経験の24歳「最初は本当に苦しかった」

「自分は上手くない選手なので…」

 24歳の志村は、新潟県にあるサッカー専門学校「JAPANサッカーカレッジ」の卒業生の一人で、15年3月にモンテネグロ2部リーグのFKベラネに加入。日本のプロリーグを経ずにモンテネグロでプロ選手としての第一歩を踏み出した。

 その後は15年夏に同2部FKモルナル、16年冬に同1部FKボケリ、そして16年夏に同1部FKスティエスカ・ニクシッチとモンテネグロ国内で移籍を繰り返した。スティエスカでは初めて1シーズンを通して同じクラブに所属し、リーグ戦では31試合に出場(1得点2アシスト)した。

 その活躍が認められて昨夏にセルビア1部リーグへの移籍を実現させた。「モンテネグロから出ることが一番難しいと感じました」と語る志村。よりレベルの高いセルビアリーグへの挑戦は、大きな壁を一つ乗り越えたことの証しだった。

 日本ではセンターバックとしてプレーしていたが、モンテネグロで右サイドバックへコンバートされた。そして、新天地スボティツァではミッドフィールダーとして起用され、新境地を切り拓いている。本人の言葉を借りれば「インサイドハーフ」として、手応えをつかんでいるという。

「自分は上手くない選手というか足もとの技術はないので、守備のところと運動量のところを生かしています。インサイドハーフですけど、守備でもがむしゃらに貢献して、周りが攻撃で目立てるようなプレーを心がけています」

 新たな役割を手にした志村は、黒子としてチームの躍進を支えている。

 

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