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東欧セルビアでEL出場権を狙う日本人DF J未経験の24歳「最初は本当に苦しかった」
【“裏海外組”の挑戦|第1回】志村謄(FKスパルタク・スボティツァ)――モンテネグロ4クラブを経てセルビア1部で奮闘
【“裏海外組”の挑戦|第2回】山口瑠伊(エストレマドゥーラ)
日本から遠く9000km以上離れた東欧の地セルビア。かつてのユーゴスラビアから独立したこの国で戦う日本人がいる。
DF志村謄(しむら・のぼる)は、モンテネグロでプロキャリアをスタートさせ、4クラブを渡り歩いた後に、今季からセルビア1部のFKスパルタク・スボティツァに加入した。
セルビアといえば、首都ベオグラードを本拠地とするレッドスターやパルチザンといったクラブ名を思い浮かべる人は少なくないだろう。しかし志村が加入したスボティツァは、獲得経験のある主要タイトルが国内2部リーグ優勝(4回)のみという中小クラブ。マンチェスター・ユナイテッドなどで活躍した元セルビア代表DFネマニャ・ヴィディッチがプロデビューを果たしたクラブ、といっても日本ではその名を聞くことはほとんどない。
そんなスボティツァが、今季は躍進している。リーグ第22節を終えた時点での順位は首位レッドスター(勝ち点57)、2位パルチザン(同48)に続く3位(同40)。来季のヨーロッパリーグ(EL)の予選出場圏内につけている。そのなかで志村は、いずれもスターティングイレブンとして20試合に出場(1得点)している。
「例年に比べるとチームの状態はすごくいいです。このチームに7年くらい務めているチームドクターも、この順位にいるのは歴史的な快挙だって言っていました」
志村は声を弾ませた。10年前は3部リーグに籍を置いていたスボティツァ。2009-10シーズンに1部4位と健闘して翌年にEL予選に出場(予選3回戦で敗退)したが、そこからは年々順位を下げている。昨季は10位だった。
06年に現行のリーグシステムに変わって以降は前述の4位が最高成績。志村はまさに歴史を塗り替えようと躍動するチームで、定位置を確保しているのだ。