札幌ペトロヴィッチ監督、Jの進化を実感 「“金太郎飴”のように同じ戦いをしていたが…」
異国の地・日本の進化を実感「この12年間で前進していると思う」
J1北海道コンサドーレ札幌は今季、ミハイロ・ペトロヴィッチ新監督を迎えた。サンフレッチェ広島や浦和レッズを率い、来日から12年連続でJリーグのベンチに座る名将は、「Jリーグ自体は、この12年間で前進していると思う」と自身の見解を示した。
ペトロヴィッチ監督は2006年に広島で日本での指導をスタートさせ、“超攻撃型”のサッカーでJリーグに新しい風を吹き込んだ。当時は「私が来た頃はどのチームを見ても“金太郎飴”のように同じ戦い方をしていた」という。それでも、当事者として日本サッカーに関わり続けている名将は、指導者のレベルアップを進化の理由の一つに挙げた。
「違うアイデアや違うトライをする監督さん、チームが出てきたと思っている。以前はクラシックなサッカーが非常に多かったが、違ったアイデアや哲学を持った方が監督になることで、Jリーグには変化が生まれてきていると思う。日本人の指導者は、非常に吸収する速度が速い。例えば私が毎年、同じことをしていれば、とうの昔にここからいなくなっているだろう」
ペトロヴィッチ監督の代名詞である、前線に5人が張り着くようにポジションを取り、パスワークと連動性で崩していくスタイルには、自身の愛称を取った“ミシャ・サッカー”という呼称が生まれた。しかし、今のJリーグを見れば、細部に違いはあるにしても3-4-2-1を基本とし、後方からの連動性あるパスワークを志向する監督が増えたのは事実だ。