メッシが「泣いているのを見た」 希代の天才も背負う重圧をバルサ元同僚が告白
12年のCLチェルシー戦で味わった悔しさ
その象徴と言えるエピソードの一つが、サンチェスがバルセロナでプレーしていた2011-12シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ準決勝チェルシー戦であったという。敵地での第1戦を0-1で落としていたバルセロナは、ホームでの第2戦で逆転のために攻勢に出ると、前半35分にスペイン代表MFセルヒオ・ブスケッツが先制点を奪取。その2分後に元イングランド代表DFジョン・テリーが退場処分となると、同43分にはスペイン代表MFアンドレス・イニエスタがゴールを決めてトータルスコアで一旦は逆転に成功した。
だが、その直後に勝利を諦めないチェルシーに1点を返されると、問題のシーンが後半開始早々に起こった。勝ち越しのチャンスとなるPKをバルセロナが手にし、メッシがキッカーを務めたが、このシュートがバーに阻まれ追加点ならず。すると後半アディショナルタイムに痛恨の被弾。バルセロナは決勝を目前にして、優勝への夢が潰えた。
「チェルシー戦の後、バルセロナのドレッシングルームで僕はレオ(メッシ)が泣いているのを見たよ。これは選手がそれだけ自分自身に強く要求しているということだ。みんなはそのことを知らない」
サンチェスはこのように語った。あのメッシといえども、常に大きなプレッシャーを背負いながらのプレーを強いられているという。それだけに大舞台で敗れた時には、涙を流さずにはいられなかったようだ。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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