プレミア1月の移籍金支出は総額671億円! 過去最高2011年の約2倍、インフレに拍車
移籍市場最終日だけで234億円、市場価値の高騰が止まらず
冬の移籍市場最終日となった1月31日、イングランドのプレミアリーグではアーセナルがドルトムントのガボン代表FWピエール=エメリク・オーバメヤンを獲得すれば、トットナムがパリ・サンジェルマン(PSG)からブラジル代表MFルーカス・モウラを獲得するなど、各チームでビッグディールが相次いだ。これらの移籍を加えて、世界的な監査法人である「デロイト」社がプレミアリーグが1月の移籍期間で支出した額を算出。結果、総額4億3000万ポンド(約671億円)に上り、過去の記録の2倍近い支出額を叩き出したと報じた。
過去の最高支出額を記録したのは2011年だった。当時リバプールに在籍していた元スペイン代表FWフェルナンド・トーレス(現アトレティコ・マドリード)がチェルシーに5000万ポンド(約80億円)で移籍を果たし、リバプールがイングランド代表FWアンディ・キャロルを3500万ポンド(約54億円)で獲得した年が、これまでの最高である2億2500万ポンド(約350億円)を記録していた。
しかし、今冬はアーセナルがオーバメヤンを5600万ポンド(約87億円)で獲得し、リバプールがサウサンプトンからオランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクを7500万ポンド(約117億円)で獲得。さらにマンチェスター・シティがアスレチック・ビルバオのフランス代表DFアイメリク・ラポルテを5700万ポンド(約89億円)で獲得すれば、トットナムはルーカス・モウラの獲得に2500万ポンド(約39億円)を費やすなど、移籍最終日には1億5000万ポンド(約234億円)ものお金が市場を駆け回った。
その他、中小クラブでも多くの移籍が実現し、最終的には671億円という支出額に達したプレミアリーグ。もしレスター・シティのアルジェリア代表MFリヤド・マフレズが報道通りの9500万ポンド(約148億円)でシティに加わっていれば、さらに法外な数字となっていた可能性もある。近年、選手の市場価値が高騰している状況が嘆かれているが、今冬のプレミアリーグではその状況が数字となって如実に表れる移籍市場となっている。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images