ブラジル人元Jリーガーが語る“日本愛” 「その日々は素晴らしい贈り物だった」

京都と鹿島でプレーしたMFドゥトラ、日本の“開発力”に感銘

 今年開幕25周年を迎えるJリーグには、これまで数多くのブラジル人選手が足を踏み入れ、インパクトを残していった。そんな選手たちの中には、意外な方法論でブラジル帰国後に存在感を示している者もいる。かつて京都サンガF.C.や鹿島アントラーズに在籍したMFジュニオール・ドゥトラは、スポーツ専門テレビ局「ESPN」メキシコ版で「サムライからコメンテーターまで」とユニークな立ち位置であることが紹介されている。

 ドゥトラは2010年に京都に加入し、12年に鹿島へ移籍。J1リーグ27試合8得点の成績を残したものの、1シーズンでクラブを去った。その後はベルギーやカタールなどでプレーし、カタールでは解説者にも挑戦したとのことだが、本人としては最も気に入った国は日本だったようだ。

 同局は2015年に取材した際のドゥトラの1枚の写真を紹介。長髪姿のドゥトラがなぜか模造の日本刀を持ち、まるで新選組かのような姿で構えるものだった。「写真を撮影したスタジオでは、サムライ、それを演じる俳優さん、日本刀、そして木造住宅などすべてを記録したんだよ」とのコメントも紹介し、ドゥトラの日本愛についてこう続けている。

「その日々はパーフェクトかつ、自分にとっては楽しくて素晴らしい贈り物のようなものだったよ。日本人は数多くのものを開発しているからね。彼らは僕のフィギュア、キーホルダー、僕の写真入りのガラス、それだけじゃなくて、本のしおりすら作っていたんだからね」

 感銘を受けたのは、Jリーグ各クラブが取り組む各選手のキャラクターグッズの豊富さだった。16年にブラジルに帰国後、ヴァスコ・ダ・ガマ、アヴァイでの活躍を経て、今季からコリンチャンスに加入したドゥトラ。日本を愛するアタッカーは、ブラジル屈指の名門でも輝きを放とうとしている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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