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日本サッカーは「時代の波に乗り遅れている」 米国初の“日系資本クラブ”が抱く危機感
「サッカーといえば欧州」の時代ではない
アメリカの大学にはスカラーシップ(奨学金)制度の下で、多くの外国人がやってくる。日本とは違い返済義務のない何千万円もの奨学金を受け取りながら学校に通い、スポーツに打ち込む環境をサポートする土壌が整っている。
「フランスやドイツの子どもたちも、自国の4部や5部リーグでプレーするのではなく、アメリカに来れば有名な大学で勉強できて、なおかつサッカーのプロを目指す方法がある。自分の将来を考えた時に、アメリカに来ることは大きな可能性がある選択肢なんです」
山内氏はこうした“将来設計”という意識が、日本人には欠けていると指摘している。
「日本人は自分の将来設計という視点で物事を考えないから、サッカーといえばみんなヨーロッパとなってしまう。でもアメリカにおけるサッカー産業の強さというのは、サッカー選手としてだけではなくて、マネジメント、ビジネスとか実業の世界も要素も兼ね備えて学ぶことが可能なのです。だからこそ、私たちもアメリカは強いと思って参入に踏み切ったんです」
まさに“文武両道”で、優秀な人材を育てていく土壌ができ上がっている。
プロスポーツ選手を目指すと同時に、プロになれなかった時の選択肢やセカンドキャリアのことにまで視野を向けるということが日本ではまだ根付いていない。