中国の“爆買い”終焉? ナインゴランの68億円移籍に「白紙撤回」の可能性が浮上

伊紙が報道、広州恒大とローマの間で合意も中国政府の規制により頓挫か

 ローマのベルギー代表MFラジャ・ナインゴランは、中国の広州恒大に総額5000万ユーロ(約68億円)で移籍することでクラブ間合意が取られたものの、その支払い方法に困難が生じているという。

 イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、「ナインゴランに関する交渉は白紙に戻るかもしれない」としている。その理由が、中国クラブに支払う能力はあるものの、中国政府が定める投資規制を乗り越えることが困難であるからだとしている。

 ここ5年ほどで、中国クラブは“爆買い”と呼ばれるような高額投資で多くのトップ選手を獲得してきた。欧州メディアで「アジアにトッププレーヤーを連れていく手段として、相場の3倍の移籍金と年俸を用意する」と報じられているように、競技レベルで及ぶことのない中国側が勧誘を成功させる武器は、札束だった。しかし、その流れに歯止めがかかろうとしている。

 昨年の夏に、中国政府は一部の海外投資を規制する方針を打ち出している。その3つの項目の一つがサッカーだ。つまり、この冬の移籍市場から中国クラブは今までのような大盤振る舞いができなくなっている。

 ナインゴランに関しては、ローマと広州恒大の間では5000万ユーロという金額で一度は妥結したという。しかし、その支払い方法が規制に引っかかるため、まずは600万ユーロ(約8億円)の期限付き移籍で、完全移籍までの期間で段階的に金額を支払うことで5000万ユーロに達するようにする交渉が持たれているという。

 

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