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「自分の行けるところまで…」 “ハリルの秘密兵器”加藤恒平が目指す二つの大舞台
代表招集でチームメイトから「羨ましがられた」
加藤の代表招集は、所属クラブであるブルガリア1部ベロエ・スタラ・ザゴラにとってもビッグニュースだった。
香川真司(ドルトムント)や本田圭佑(パチューカ)、長友佑都(インテル)といった日本のトップ選手はブルガリアでも有名で、加藤は「『お前、そんな選手たちと同じところでやるのか』って羨ましがられました」とはにかむ。大きなステップであることを実感した瞬間だった。
これまで日本代表にとっての欧州組といえば、加藤も憧れるスペインやイタリア、ドイツ、イングランドなど西欧諸国が話題の中心だった。かつて本田がロシアでプレーしていた例もあるが、加藤のように東欧クラブでプレーする選手に声がかかることはほとんどなかった。
自らが新しい可能性を示した実感はあった。手応えをつかんだ一方、残念ながら日本代表として試合に出場することはできなかった。
悔しさは残ったが、加藤は「代表に入ってから自分の立ち位置はすごくクリアになった」とまっすぐに前を向く。すでに28歳となった加藤に立ち止まっている時間はない。目の前には大きな目標が二つあった。