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「自分の行けるところまで…」 “ハリルの秘密兵器”加藤恒平が目指す二つの大舞台
【直撃インタビュー|前編】遅咲きの“海外組”、激動の2017年と胸に抱くビジョン
加藤恒平(PFCベロエ・スタラ・ザゴラ)にとって、2017年は大きな転機を迎えた1年となった。
【直撃インタビュー|後編】東欧を渡り歩く“雑草魂”の男、「海外移籍」の持論を語る
プロローグは2016年9月のこと。ロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のイラク戦とオーストラリア戦に臨む代表メンバー発表の記者会見で、日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督が「皆さんが名前を挙げていないブルガリアの加藤選手も見てきました」と知られざる海外組の存在に言及し、彼の名前をメディアが一斉に取り上げた。
モンテネグロ、ポーランド、ブルガリアという東欧のクラブを渡り歩いていた侍を知る者はそれほど多くなかったはずだ。彼はいったい何者なのか。ハリルホジッチ監督は彼を本当に招集する気があるのか。そうした疑問に回答が出されたのは、それから半年後のことだった。
2017年5月、国際親善試合のシリア戦とロシアW杯アジア最終予選のイラク戦に向けたメンバー発表会見で、ハリルホジッチ監督はついに加藤の名前を読み上げた。
「代表は自分がずっと目指していたところでした。ただ代表に入るというだけではなく、自分で新しい道を作って代表に入るということを目標にしてやってきました。選ばれたことでようやくスタートラインに立てたかなと思っています」
招集された当時は27歳。遅咲きの戦士は、新たにハリルジャパンの一員に加わった。