カズが今季2得点目 再びJリーグ最年長得点記録を14日更新

ゴール前でも“喝”にも大人の対応

  J2横浜FCのFW三浦知良は19日、ホームで長崎と対戦し、前半12分にヘディングで先制点を決めた。大ベテランは、今季2得点目の活躍となったが、試合は2-2のドローに終わった。
 後半27分まで運動量豊富に走り回り、攻守に貢献したカズは、ゴールの瞬間をこう振り返った。
「ジャンボ(FW大久保)が一番いいところに折り返してくれた、いいタイミングでコースに飛んだ」
 5日の磐田戦で今季初ゴールを記録したが、このゴールで自身の持つJリーグ最年長得点記録をさらに14日更新した。記録を48歳1カ月と24日に伸ばした。
 日本サッカー界をけん引してきた。その大ベテランは、ストライカーとしての原点を改めて見つめ直している。
「FWとしてエリア内で勝負することを練習でも試合で も考えていた。ただFWとしてゴールという結果は出たけれど、試合では勝てなかった。今日も先制しながらね」
 ペナルティーエリア内でのヘディングの折り返しの軌道を読みきった、このゴールにはベテランの妙味が凝縮されていた。だが、カズは、ゴールを奪った喜びよりも、チームが勝てなかったことに大きな悔しさを感じていた。カズは言う。
「交代して仲間が追いついてくれた。負けるよりはいいけれど、次はホームでサポーターに勝利を届けたい」
 野球評論家の張本勲氏がテレビ番組でカズに引退を勧める発言をし、物議を醸した。カズは試合後、周囲のさまざまな声について質問を受けると、こう語った。「いろいろな考え方がある。自分では厳しいことを言ってくれて選手としては幸せ。自分もつ い甘くなってしまうところもあるから」。ピッチの外でも、ベテランならではの対応力を見せていた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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