流通経済大柏、マンマークでエース封じも惜敗 本田監督「子供たちはよくやった」と称賛

決勝で送り出したDF三本木、“エース殺し”を前橋育英FW飯島に付けるが…

 魂のマンマークも、ほんの一歩及ばなかった。8日の全国高校サッカー選手権の決勝戦で、流通経済大柏(千葉)は前橋育英(群馬)のエースFW飯島陸に対し、DF三本木達哉をマンマークで付ける策に出たが、最後の最後で決勝ゴールを奪われて0-1で敗れた。

 流通経済大柏の本田裕一郎監督は「三本木はインターハイでも“エース殺し”という選手で、この大会でここまでの相手にはそういう選手が見当たらず、決勝で『さあ、出番が来たね』というところで送り出しました。飯島くんは、放っておいたら何点取るのかという選手ですから」と、7得点のエースに真っ向勝負をさせた。

 三本木に対する本田監督の指示は明確だった。4バックで勝ち上がってきたチームの中で、マンマーカーの三本木が「エクストラ・マン」とでも呼ぶべき位置づけになった。飯島と三本木のところは完全に消し合いになり、「残りの10対10にする」というもの。三本木は「攻撃もしなくて良いと言われましたし、自分たちが攻めている時も離れないように付いていました」と明かした。

 その策は、終盤まで実っていた。前半の終了間際に飯島に右足シュートを許したもののゴールポスト直撃で難を逃れ、後半も無失点で耐えながら延長戦も目前に迫る。ワンチャンスをものにできればという試合展開で迎えた後半アディショナルタイム、飯島のシュートを三本木がブロック。だが、そのこぼれ球に待っていたのは相手FW榎本樹だった。榎本の右足シュートに対して、三本木も反応してブロックに行ったものの、わずかに間に合わなかった。

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