選手権決勝は撃ち合い必至!? 流通経済大柏×前橋育英、過去10大会決勝から紐解く大一番
今大会も含めて4年間で3回決勝進出の前橋育英、高校サッカー界をけん引する存在
第96回全国高校サッカー選手権も残り1試合、決勝を残すのみとなった。10年ぶり二度目の同大会制覇を狙う流通経済大柏(千葉)と、念願の全国初優勝を目指す前橋育英(群馬)が激突する。両校とも日本一に相応しい戦いぶりを見せており、スコア予測は難しい。だが、ここ10大会のファイナルを“過去問”として様々な角度から紐解いてみる。
まず、この10年間の決勝カードとスコアは以下の通り。
07年度:流通経済大柏(千葉) 4-0 藤枝東(静岡)
08年度:広島皆実(広島) 3-2 鹿児島城西(鹿児島)
09年度:山梨学院(山梨) 1-0 青森山田(青森)
10年度:滝川二(兵庫) 5-3 久御山(京都)
11年度:市立船橋(千葉) 2-1 四日市中央工(三重)
12年度:鵬翔(宮崎) 2-2(PK5-3)京都橘(京都)
13年度:富山第一(富山) 3-2 星稜(石川)
14年度:星稜(石川) 4-2 前橋育英(群馬)
15年度:東福岡(福岡) 5-0 國學院久我山(東京A)
16年度:青森山田(青森) 5-0 前橋育英(群馬)
複数回決勝進出を果たしたのは星稜、前橋育英、青森山田のみ。特に前橋育英は今回を含めると、ここ4年間で3度の決勝進出である。高校サッカー屈指の名称である山田耕介監督の下、選手たちがしっかりと力を発揮していると言えるだろう。現チームはDF松田陸(ガンバ大阪内定)とDF渡邊泰基(アルビレックス新潟内定)と二人のJリーグ内定者がいるが、過去にもFW渡邊凌磨(現インゴルシュタット)らを輩出するなど、高校サッカー界を引っ張る存在なのは確かだ。
一方、流通経済大柏は千葉県大会を勝ち上がることが“全国決勝級”の難易度だ。なぜなら同県には「イチフナ」こと市立船橋がいるからだ。この11年間で千葉県代表は市立船橋が5回、流通経済大柏が4回、2強以外にも二度県制覇している八千代や習志野のような存在もいる。何よりこの10年間、同県で複数回日本一に輝いているのは千葉のみ。この事実が強豪県である証明だろう。