流通経済大柏に「加藤」あり 絶好調の“スーパーサブ”を生んだコンバートと経験
準決勝の矢板中央戦、浮き球を右足ボレーで仕留めて決勝点をマーク
“スーパーサブ”が勝負を決める一撃で10年ぶりの決勝進出を呼んだ。6日に全国高校サッカー選手権大会の準決勝が埼玉スタジアムで行われ、夏の高校総体王者である流通経済大柏(千葉)は後半19分に途中出場のMF加藤蓮が鮮やかなボレーシュートを決めて、矢板中央(栃木)に1-0の勝利を収めた。
流通経済大柏は本田裕一郎監督が「練習試合ならこっぴどく怒っているような試合」と苦笑いして振り返ったように、準決勝の舞台で思うようなサッカーをできたとは言い難かった。ボール保持をしても決定機が作れない試合展開のなか、後半11分に投入された加藤が目の覚めるような一撃を決めた。
ピッチに入った8分後、左サイドからのサイドチェンジをペナルティーエリア内右側で待ち受けると、滞空時間の長かったボールをそのまま右足ボレーで叩いた。角度のないところから放たれた一撃はサイドネットに突き刺さり、貴重な先制ゴールかつ決勝点になった。
殊勲の加藤は「もちろんスタメンの方が嬉しいですけど、自分が決めてヒーローになってやると思っていました」と胸を張った。加藤は2回戦、3回戦、この準決勝と途中出場でゴールを決めて今大会通算3ゴール。見事にスーパーサブの役割を果たしている。
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