元Jリーガー監督の影響力とメンタル強化

　宮下は「練習の時にキックを蹴って見本を見せてくれたり、元Jリーガーは違うなと思います」と影響力の大きさを実感している。

　そして、白尾監督は練習内容にも大きな変更をもたらした。外部から講師を呼んでチーム作りやメンタルトレーニングの教室を実施。7、8人でのグループワークを通じてチームワークを高めたほか、サッカーノートにはマイナスではなくプラスのことを書くなどを徹底し、精神面から鍛え直した。

　大舞台に弱かったという宮下だが、「勝って埼玉スタジアムに行くぞというプラス思考しか頭になかった」と強気の姿勢で試合に臨んだという。

　準決勝で対戦する前橋育英（群馬）について、「自分たちとはかけ離れたようなチーム」と謙遜するも、「それでも格上になればなるほど自分のプレーがどれだけ通用するのかっていうのが楽しみになってくる」と笑顔を見せた宮下。今年度、練習試合で3戦3敗という前橋育英に一泡吹かせることはできるだろうか。

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石川 遼●文　text by Ryo Ishikawa

フットボールゾーンウェブ編集部●写真　photo by Football ZONE web