「埼スタへ帰る」の誓いを実現 “屈辱の決勝”から1年、前橋育英を支える結束力
1年前の選手権決勝で青森山田に0-5完敗
「悔しいよりは『やってこい』と託す気持ちの方が強かったです。自分はキャプテンという立場で、チームにいろんなことを言ってきたんですけど、それは自分一人ということではないです。塩沢もそうですし、センターバックの角田(涼太朗)もそうだし、(双子の兄)悠もそうです。自分だけじゃなくて何人かのリーダーがいながらチームとして成長できたことで、自分がいなくてもやれると試合前から思っていました。みんなに感謝しています」
大黒柱不在でも、今のチームにはそれを補えるだけの力が備わっている。田部井兄弟をはじめ、角田、DF松田陸(ガンバ大阪内定)、DF渡邊泰基(アルビレックス新潟内定)、DF後藤田亘輝、FW飯島陸の7選手は昨年、青森山田(青森)に0-5で敗れたあの“屈辱の決勝”を経験。悔しさをバネにして大きな飛躍を遂げた。
あの悲劇から1年。全員が準決勝、決勝の舞台である埼玉スタジアムへ戻ってくることを心に誓っていた。この揺るぎない結束こそが、今の前橋育英の強さを支えているに違いない。
【了】
石川 遼●文 text by Ryo Ishikawa
フットボールゾーンウェブ編集部●写真 photo by Football ZONE web
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