“涙のち笑顔”の監督に率いられ矢板中央4強へ 好相性の埼玉で流経大柏にリベンジなるか
日本文理に1-0で勝利し、栃木県勢として2年連続のベスト4進出
第96回全国高校サッカー選手権大会は5日に準々決勝4試合が行われ、浦和駒場スタジアムでは矢板中央(栃木)が初出場の日本文理(新潟)を1-0で下し、第88回大会以来8年ぶり2度目の準決勝進出を果たした。栃木県勢は前回大会の佐野日大に続き、2年連続でベスト4へ進んだ。
タイムアップの笛が鳴った瞬間、高橋健二監督はコーチらと握手を交わした後、帝京(東京)を最多6度の優勝に導いたアドバイザーの小沼貞雄氏とがっちり手を握り合った。
初戦の2回戦が3-2、続く3回戦が1-0でこの日も1-0という持久戦を制したとあり、高橋監督は「ここまですべて1点差。厳しい時間もあったが、よく耐えてゼロに抑えてくれた」と喜んだ。3回戦では記者会見の途中で感極まって涙を流したが、この日は4強進出とあって軽口も飛び出すなど、終始笑顔で受け答えした。
ベンチはいつもより早く動いた。前半35分、FW望月謙に代えてFW大塚尋斗を投入。これがズバリ的中する。この1分後、大塚が中央から運んで強シュート、これは日本文理GK相澤ピーターコアミが左足に当てていったん防御したが、こぼれ球を快足MF山下純平が押し込んで先制した。
しかし、なかなか追加点を奪えず、指揮官が指摘した通り、特に後半の終盤は難しい時間帯が続いた。日本文理のMF古木雄大が次から次へと放り込むロングスローに苦戦。後半36分にDF吉田元樹が絶妙のタイミングで合わせたが、キックミスに助けられた。
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