「自分の方が得点感覚は武器にしている」

　そして2試合を終えて1得点という状況でも、得点王獲得の目標は決して揺らいでいない。3回戦で対戦することになった前橋育英（群馬）のFW飯島陸が、2日の初芝橋本（和歌山）との試合（5-0）で1試合4得点の離れ業を成し遂げ、あっという間に得点ランキングトップに躍り出たが、それでも坪井は動じない。

　飯島の記録をすでに伝え聞いていたという坪井だが、「凄いと思うんですけど、（飯島は）自分より身長もそんなに高くないし、自分の方が得点感覚は武器にしているので、得点では負けたくないですね」と闘志をメラメラと燃やしている。

　チームを率いる大塚一朗監督は、初戦が終わった後に「坪井が得点を取ったことが大きい」と語るなど、やはりエースの得点が及ぼすチームへの影響は絶大だ。優勝候補筆頭を撃破して勢いに乗る富山一の次なる相手も、名門の前橋育英だが、やはり坪井の出来がチームの浮沈のカギを握ることは間違いなさそうだ。

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石川 遼●文　text by Ryo Ishikawa

フットボールゾーンウェブ編集部●写真　photo by Football ZONE web