「まだ追いつけていない」 親子2代で天皇杯制覇、水沼が明かした父への思い
C大阪の一員として延長戦で古巣横浜FMを破る決勝ゴール
セレッソ大阪のMF水沼宏太は、元日の天皇杯決勝で横浜F・マリノスから延長前半5分に決勝ゴール。チームを2-1の勝利とC大阪になってから初の天皇杯優勝に導いた。かつて横浜マリノスや前身の日産自動車でアタッカーとして活躍した父の水沼貴史さんとの、親子2代での天皇杯制覇となった。
水沼は、横浜FMの下部組織出身だっただけに古巣対決となった。それでも「そこまでの思いではなく、チームを勝たせるためにどこの相手でも同じようにプレーしたと思う」と、シンプルに勝利を追い求める姿勢でプレーした。左からのクロスに対してファーサイドへ走り込んだ決勝ゴールに、「そこにいるのが大事ですよね」と最後まで運動量を落とさずに走り切ったからこそのゴールを喜んだ。
日本代表としても活躍した父の貴史さんは、日産自動車からJリーグ創設時にトリコロールのユニフォームを身にまとってプレー。天皇杯も6回制覇している。1988年度の第68回大会では、決勝のフジタ工業戦の延長戦で決勝ゴールを決めて優勝に導いており、チームを栄冠に導くゴールを延長戦で決めるところまで、親子で同じ体験をすることになった。
殊勲の水沼はその父との関係について、「初めて一緒のタイトルを獲れたことになるんですけど、まだ追いつけていないと思っています」と話し「目標としているし、尊敬しているんですけど、まだ超えているとは思わないです。ただ、一つ誇らしいものになったと思います」と、今でも追いつきたい存在であることを話した。
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