昌平、2度目の出場で初勝利 PKストップの守護神・緑川が監督から受けた“激励”とは?

緊迫のPK戦、広島皆実の3人目のシュートを見事に止めて勝利に貢献

 第96回全国高校サッカー選手権大会の2日目は31日、浦和駒場スタジアムなど首都圏8会場で1回戦の15試合が行われた。3年ぶりに出場した昌平(埼玉)と第87回大会の優勝校・広島皆実(広島)の一戦は1-1でPK戦に突入。4-3でPK戦を制した昌平が2度目の出場で嬉しい初勝利を挙げた。

 1-1で迎えた後半アディショナルタイム、反撃から守備ラインを崩され、MF堤太一に絶体絶命と思われるシュートを打たれた。しかし、絶対的守護神として3年間ゴールを守ってきたGK緑川光希が右手を思い切り伸ばすと、ボールは右ポストに当たり、緑川の足元に転がって懐に収まる幸運も手伝って九死に一生を得た。「あそこまで(守備を崩される状況に)きたら自分が止めるしかなかった。でも入っちゃったと思いました」と緑川は苦笑いしながら振り返った。

 同点のまま、昌平にとっては今季公式戦初のPK戦に突入。ともに二人が成功した後、緑川は相手の3人目のシュートを鋭く反応して右に跳んだ。読み通りボールは手に当たり、ボールは右ポストに弾かれた。昌平も3人目が“お付き合い”で失敗したが、広島皆実の4人目がミスしたのに対し、昌平は4、5人目が確実に沈めて4-3で勝利した。

 緑川はPK戦で1人目と2人目に逆を突かれたが、「あの時はまだメンタル的にも落ち着いていなかった」と反省。PK戦に入る前に藤島崇之監督から「お前がスターになれ」と言われ、チームメイトからは「お前なら取れる」と鼓舞されて、自信を持てたという。

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