歴代日本代表と「中盤の守備の曖昧さ」 W杯で追求すべきはゾーンか、マンツーマンか

クラシコのレアルに見たマンツーマンの可能性

 ただ、もうこれだけゾーンが浸透していない以上、むしろマンツーマンでやった方がすっきりするような気もしてきた。23日に行われたレアル・マドリード対バルセロナで、レアルがほぼマンツーマンで守っていて驚いたが、前半だけならかなり上手く守れていた。やりようによっては、現代サッカーでもしっかりと守れるのだ。

 来年のロシア・ワールドカップ(W杯)での日本は、おそらく守備力が鍵になる。守備の力を攻撃に転換するためには、スプリントしてボールを奪うこと。待って奪うと、そこからスピードを上げなければならない。相手に詰めて奪えば次が速い。アグレッシブな守備ができた時の日本は、W杯と五輪の舞台でも好成績を収めてきた。ゾーンでもマンツーマンでもミックスでもいい。本大会までに、日本の勇敢なディフェンスをモノにしてもらいたい。

【了】

西部謙司●文 text by Kenji Nishibe

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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