パルマが逆境をはねのけて首位ユベントスを破る大番狂わせ

危機的状況に陥った名門

 これぞジャイアントキリングだ。破産宣告を受けているリーグ最下位のパルマが、現在セリエA三連覇中のユベントスにまさかの1-0で勝利を挙げた。

 14日にUEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝モナコ戦を控える王者は、イタリア代表GKブッフォンや、リーグ得点王のFWテベスといった主力を温存したが、パルマの本拠地スタディオ・エンニオ・タルディーニで不覚を取った。

 後半15分、FWベルフォディルのクロスにMFマウリが左足を一閃。ゴール左隅に突き刺さると、これが決勝点になった。

 90年代の欧州のカップ戦を席巻したパルマだが、横領などの嫌疑をうけている 経営陣の暗黒経営により、選手、スタッフは2014年7月から給与未払い状態が続いていた。電気代など公共料金も支払えず、クラブハウスで選手は真冬に冷水シャワーを浴びなければいけなかった。ジャンピエトロ・マネンティ前会長は横領などの容疑で逮捕され、クラブは危機的状況に陥っている。元イタリア代表FWアントニオ・カッサーノらが給与未払いで契約解除となり、1月の移籍市場で選手は次々に放出される中、パルマは4日のインテル戦でドロー、9日のウディネーゼ戦で勝利を収めた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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