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【サッカー分析講座④】続・ポゼッション率が高いチームが勝つとは限らない その理由とは
ポゼッション率の捉え方
これで短期的つまり試合ごとに見れば、ポゼッション率が必ずしもスコアと結びつかない理由を理解して頂けたと思う。
もうひとつのデータを見てみよう。J1のポゼッション率と順位を比べたものだ。これを見ると、ポゼッション率の高さと順位は必ずしも一致はしていない。しかし上位10チーム中8チームまではポゼッション率の高さの順位が一ケタになっている。
サッカーでは相手がいる状況でしっかりボールを持つ、つなぐというスキルに大きな差が出る競技だ。ポゼッション率が高いチームには、そうしたスキルを有する選手が集い、それを志向し実践できるチームだ。このデータからは、ボールをキープする能力が高いチームが上位にいることが分かる。しかし、そういうチームでも負けてしまう事があるのがサッカーという競技であり、同時にこの競技の面白さでもある。
横浜FMと京都の試合結果、そして順位とポゼッション率の比較表から、ポゼッション率が高いか低いかというのは単にチームの強弱を表す指標では無く、チームのスタイル、あるいはボールを失わない技術の高さを示す指標だと言える。
ワールドカップ期間中はポゼッション率というデータを目にしたら、それを単に力の差として見ずに、それぞれのチームがその試合に臨むにあたって考え抜いた戦術を反映する指標だと思って試合観戦すれば、それまでと異なった見方ができるかもしれない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
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