【対戦国分析|ポーランド】すべてはH組“最強FW”次第 単調な攻撃を封じれば逆に好機も…

[3]ポーランド代表の武器と弱点

 絶対的エースのレバンドフスキを擁していることが最大のストロングポイントと言っていい。コロンビアにはファルカオがいるが、個で打開できる、決め切る能力においてはレバンドフスキが上回る。周囲の選手はいかにエースが良い形でフィニッシュできるかを、チームとして追求しているところがある。

 当然レバンドフスキには少しでも隙を与えないようにする必要があるが、出し手からのラストパスが完璧に合ってしまえば、どんなにタイトにマークしていようが一瞬で外されたところから完璧に合わされてしまう。そのため、センターバックが常にレバンドフスキとの距離をタイトにしておくことプラス、チームとしてパスの出どころとなる相手のボール保持者を潰していかないと、大きな仕事をやられてしまうだろう。

 それに対して弱点と言えるのは、攻撃のテンポの変化が少なく単調であるため、いくつかの攻撃パターンを封じれば守備にはめやすいこと。それでも強引に来たところでボールを奪い、相手の中盤とDFラインがやや間延びしたスペースを突いていきたい。

 両センターバックは戻りながらの守備をあまり得意としておらず、ショートカウンターがはまれば縦パスやドリブル一本でペナルティーエリア前まで進出することは十分に可能だ。ただ、このグループではおそらく最高のGKであるシュチェスニーが最後尾に構えているだけに、守備を突破してもゴールネットを揺らすことは容易ではないだろう。

【了】

河治良幸●文 text by Yoshiyuki Kawaji

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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