リバプールのブレンダン・ロジャース監督は、来季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に白旗を揚げ、ワールドクラスのプレーヤーの補強が困難になる危機感を口にしている。地元紙「リバプール・エコー」が報じた。 現在5位のリバプールは4日の敵地アーセナル戦で1-4と完敗。同じく出場を争うライバルであるマンチェスター・ユナイテッドにも直接対決で敗れている。CL出場圏の暫定4位マンチェスター・シティと勝ち点7差にまで開いた。 CL出場権を失う状況は、来季の補強戦略にも大きな影響を与えるという。ロジャース監督は、クラブの絶大なブラン ド力をもってしても、CLの魅力を持たないことが、移籍市場で選手獲得に関して不利に働くことを説明した。 「ほとんどの選手がCLでプレーしたいと考えている。リバプールは偉大なクラブだと思う。私が就任する前から言っていたが、私が在任中の2年半の間もそれは変わらない。選手なら憧れる名門だが、もちろん、選手はトップレベルでのプレーを望む。もしも、CL出場権がなければ、苦境に陥る。それは常識だ」 今季開幕前にはバルセロナにFWルイス・スアレスを放出し、今季限りでレジェンドのMFスティーブン・ジェラードも退団してアメリカへと渡る。ワールドクラスの名手が強豪から次々に去ってしまう現状に、指揮官は弱気になっている。 「チャンピオンズリーグに出たい。それが重 要なことで、我々にとってはキーとなるが、今年は高い可能性でかないそうもない」 残りリーグ戦7試合の段階で、ロジャース監督はCL出場に関して白旗を揚げている。 「間違いなく我々のプライオリティは FAカップだ」 現在4強まで進出しているFA杯優勝に指揮官は全力を注ぎ込むことになる。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images