新スピードスター伊東は中国戦でより輝く!? 先発出場に意欲「持ち味はもっと出せる」
「中国は隙やスペースが生まれるかなと」
伊東の歯切れが悪かったのは、本来の良さを出し切っていないからだろう。
今季のJ1リーグ戦、ゴールを決めてフル出場を果たしたFC東京戦(第11節)、ベガルタ仙台戦(第19節)ではチーム最多となるスプリント回数(時速24キロ以上)30回を記録。スプリント回数の多さは、ここ一番での爆発的スピードを蓄えている証左とも言える。北朝鮮戦ではその瞬発力を生かす場面が数えるほどだけだっただけに、中国戦には期するものがある。
「前への意識を増やして、裏への飛び出しを出せればいいかなと。北朝鮮戦は相手が引いていたとはいえ、(チーム全体が)そのあたりの意識が少なかった。中国は北朝鮮ほど引いて守らないと思うし、隙やスペースが生まれるかなと」
かつてイタリアをワールドカップ優勝に導いたリッピ監督が率いる中国は、積極的な戦いを選択すると見られている。そのプラン通りになれば、伊東にとっては願ったりかなったりだ。
「長い時間プレーできれば、自分の持ち味はもっと出せる」
今季はリーグ戦全34試合に出場し、32試合でスタメン、フル出場は23試合を数える。長時間プレーしても陰ることがないそのスピードは、日本、中国ともに中2日で臨む過密日程の中でさらに輝くかもしれない。
【了】
茂野聡士●文 text by Satoshi Shigeno
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
page1 page2