日本代表GK川島を襲った“エルボー”FK弾の悲劇 逆を突かれる不運な一撃になす術なし

ニース戦でバロテッリが蹴ったFKが、壁に入ったDFの肘に当たりゴールへ

 フランス1部リーグアンのメスに所属する日本代表GK川島永嗣は、2日に行われたリーグ第16節の敵地ニース戦に先発フル出場したが、1-3と敗れチームは3連敗となった。相手に59%のポゼッションを許し、シュート16本を浴びる中で奮闘していたものの、あまりにも不運な失点を喫して勝利の女神から見放された。

 川島は前節のマルセイユ戦(0-3)に続き、2試合連続でスタメン出場。前半27分に先制点を許したものの、メスも2分後にFWノーラン・ルーがゴールを決めてすぐさま同点に追いつく。

 その後は両者拮抗した展開が続いていたが、試合の流れを変えるワンプレーが後半11分に生まれた。ニースがゴール正面やや左、約25メートルの位置でFKを得ると、キッカーは元イタリア代表FWマリオ・バロテッリ。右足から放たれたシュートは、メスが築いた壁の左から3人目、DFジョナタン・リビエレの頭上をギリギリ越える軌道を描いた。

 だが次の瞬間、ジャンプしていたリビエレはボールから顔をそむけるように右回転。その際に高く上げた左肘にボールが直撃、軌道が変わるもののシュート自体の勢いが弱まることはなく、ボールはペナルティーエリア内でワンバウンドしてゴール右隅へと吸い込まれた。完全に逆を突かれる格好となった川島は一歩も動けず、失点後は呆然と前方を見つめた。

 フランス地元紙「Le Republicain Lorrain」は、この失点で「ダメージを負ったのはカワシマ」と伝え、同サッカーサイト「MadeinFOOT」は「バロテッリは壁の助けを借りてカワシマを欺く」と報じた。

 これで3連敗となったメスは1勝1分14敗の最下位。19位アンジェとも勝ち点10差という苦しい状況に追い込まれている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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